有機・無農薬野菜で給食 26・27日に 小中学校 市内農家が7品目栽培 きっかけは「お母さん」

有機・無農薬農業について説明する「丹波有機の里づくり推進協議会」の太田さん(左)と小橋さん=西小学校で

有機・無農薬農業について説明する「丹波有機の里づくり推進協議会」の太田さん(左)と小橋さん=西小学校で

 

 丹波市内の小中学校などで26、27の両日のうち、各校1日だけ市内産の有機・無農薬農産物を使った給食が提供される。市内の母親の声がきっかけとなり、有機農家や行政らが連携して実現。要望のあった7校では、有機農家による出前授業も19日から行われている。今回の給食で、有機・無農薬農産物の栽培に取り組んだ「丹波有機の里づくり推進協議会」の小橋季敏会長(46)=春日町中山=は、「将来は、調味料も含めた『フルオーガニック給食』を目標にしたい」と話している。
 献立のうち、有機・無農薬農産物が使われるのは黒豆ご飯とおでん、白菜のかつお和え。献立に合わせ、米、白菜、ニンジンなど7品目を市内有機農家が栽培した。調味料などは従来通りのものを使用する。
 きっかけをつくったのは、3人の子を育てるメンデスカワハラ見尚子さん(30)=春日町下三井庄。2年半前に大阪からIターンしたメンデスさんには、食物アレルギーやアトピーがある子がおり、現在も食物には細心の注意を払っているという。京都で行われた、自然栽培農作物による学校給食を進めている直井景子さんの講演を聴いたことをきっかけに、丹波での無農薬野菜給食の可能性を模索した。
 メンデスさんは、直井さんがフェイスブックで展開するグループ「全国無農薬給食の会」の“丹波支部”を立ち上げ、仲間を募ったところ、賛同した有機農家や母親たちが入会。思いを共有するべく実際に会合を開くと、50人ほどが参加した。メンデスさんは「無農薬給食に高い意識を持つ人が、思ったより多いことがわかった」と話す。
 会合に参加していた有機農家の太田光宣さん(51)=市島町谷上=が、所属する同協議会に働きかけ、市に要望した。
 市もプロジェクトに賛同。栄養教諭や給食センターと調整を図り、給食日に納められそうな“旬”を考え、メニューを決定。これを受け、同推進協議会で必要な農作物を担当分けし、栽培した。
 小橋会長は「今回は1日だけだが、続けることが大事になる」と話している。
 26日は市島、青垣、氷上、柏原、山南地域、27日は春日地域で提供。市立の4幼稚園(26日)と氷上特別支援学校(27日)にも配送される。

「地球に優しい食べ物」
農家が出前授業

 小中学校の給食に無農薬有機食材を供給するのを前に、丹波市有機の里づくり推進協議会の小橋季敏会長(46)と太田光宣さん(51)が19日、西小学校を訪れ、全校生に無農薬有機農業について噛み砕いて説明した。
 太田さんは、ヤギと犬を連れて来校。「犬はシカやイノシシを追い払ってくれる。ヤギは草を食べてくれ、うんちが肥料になっている」と説明。「雨水は川から海へ注ぎ、蒸発して雲になりまた雨になるように、自然はぐるぐる回っている。自然環境を大事にしながら作物を作っている。同じ作るなら地球に優しい食べ物を作りたいと思って、動物と暮らす農業をしている」と思いを語った。
 小橋会長は「かぜをひいた時にお薬を使う人もいれば、使わずに治す人もいる。そういう農業をしている」と説明し、「26日の給食を味わって食べてね」と呼びかけた。