高座神社本殿国文化財に 山南町谷川 市内建造物では44年ぶり 保存修理の成果


 国の文化審議会(会長=佐藤信・東京大学大学院教授)は18日、山南町谷川の高座神社本殿を重要文化財に指定するよう林芳正文部科学相に答申した。近く告示される官報で正式指定される。建造物の指定は、丹波市では44年ぶり3件目、篠山市を含めた丹波地域では15年ぶり6件目。指定は2012―15年度に行われた本殿保存修理事業によるところが大きく、関係者らは念願の指定に喜んでいる。
 同神社には棟札と言われる建築・修理年などを示した札が保管されている。それらによると、1705年に建てられ、定期的に屋根の葺き替えや修理を重ねてきたが、大きな改変がなく、建築当初の姿を良くとどめてきた。1976年には県指定を受けている。
 県や丹波市によると、同神社は「意匠的に優秀で地方的特色において顕著なもの」として特に評価された。正面中央に入母屋造り軒唐破風付きの向拝が張り出し、これを挟んで左右に千鳥破風が配置されている。また、建物全体に漆塗りや彩色を施すのではなく、彫刻部分にのみ彩色が施されているなど、江戸中期の丹波地方の特徴を残している。
 保存修理事業は2012年から行われた。わずかに残る彫刻の塗料の痕跡を専門家が分析し、塗料を復元するなど創建当初の姿にできる限り近づけた。氏子や企業などから奉賛金を集め、資金をねん出し、県や市の補助で約2億円の総事業費をかけて2015年9月に着工した。
 田中史夫宮司は「保存修理事業を行っていなかったら指定は困難だった。氏子の気持ちが伝わったのだと思い、感謝したい」、澤野守・氏子代表は「宮司や先輩、役員の方々などが保存修理事業に前向きに取り組んできたおかげで喜ばしいこと。指定を機に若い世代に関心を持ってもらえれば」と話している。
 丹波地域のその他の国指定文化財(建造物)と指定年は次の通り。

 ▽八幡神社本殿及び拝殿(丹波市柏原町、1913年)▽大国寺本堂(篠山市味間奥、1961年)▽旧友井家住宅(丹波市山南町、1974年)▽長谷寺妙見堂(篠山市藤坂、1979年)▽春日神社能舞台(篠山市黒岡、2003年)

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(写真)国重要文化財に指定される高座神社本殿=山南町谷川で

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(写真)彩色された彫刻

記事提供:丹波新聞