農業振興計画案を答申 策定委 「儲かる」「楽しむ」二極展開

農森人01S0331農業計画答申

「丹波市農業・農村振興基本計画」の策定委員会(委員長=高田理・神戸大学大学院農学研究科教授、20人)が27日、同計画案を辻重五郎市長に答申した=写真。同計画は新年度から10年間における市の農業の方向性を示すもので、合併後の第2期計画。収益力をあげる「もうかる農業」と、小規模農家の意欲向上をめざす「楽しむ農業」の二極的な展開を図り、農業者、地域・農会、行政・JAが一体となって、より強固な「丹波市ブランド」を確立する。4月下旬から1カ月間、案を公開して市民から意見を募り、5月中に策定する。
「丹波市ブランドを活かした元気な農業・農村づくり」を基本理念に、▽特産物の振興▽担い手の育成・確保▽安定した農業経営の展開と農家所得の向上―など7つの課題テーマと、そこから派生する24の施策を上げている。市は同計画を基に、年次計画を立てて事業を推進する。
計画案では各施策の実現に向けて、「目指す姿」と、農業者、地域・農会、行政・JA等―のそれぞれが行う役割を明記した。市内で先進的に取り組んでいる12のモデルケースと豊岡市の参考事例も紹介。特産作物の栽培面積、担い手の数などの数値目標も掲げた。
市農業振興課によると、農家戸数は全体では減少傾向にあるが、過去5年間の経営規模別の農家戸数、栽培面積をみると、「25㌃未満」の小規模と、反対に「3㌶以上」の大規模農家は増加している。これは、1㌶程度の規模で経営していた農家が、自身の高齢化や労力不足、農業用機械を更新する負担が大きいことなどを理由に経営規模を縮小する一方、土地利用型認定農業者や集落営農組織に農地の集約が進んでいるとみている。
同課は「栽培規模の二極化が進んでいる。小規模農家にもブランドを意識して生産技術を向上してもらうことで収入や生きがいにつながり、全体の底上げにもなる。さらには、農業が、若い次の世代につなぐ『贈り物』になれば」としている。
高田委員長は、「農業者、地域、行政、JAが一体となって取り組んでほしい。小規模でも意欲的に取り組めるよう販路の拡大も課題」と話していた。