丹波の田舎は宝の山
~曽根原久司氏の農業講演会にて~

毎年行われる、丹波市認定農業者の農業講演会・総会。

この日も、新たな学びを得るため多くの認定農業者の方々が春日住民センターに集まっていました。

農業講演会で講師として招かれたのはNPO法人「えがおつなげて」代表理事の曽根原久司(そねはらひさし)先生。

山梨県の北杜市にて限界集落の活性化に大きな実績を上げた、農業起業家のカリスマです。

笑顔で楽しい話や画像を挟みながら、講演を行う曽根原久司先生

笑顔で楽しい話や画像を挟みながら、講演を行う曽根原久司先生

 

曽根原先生がかかわられている山梨県北杜市の増富がその、「限界集落」ですが、

曽根原先生がアイターンしてきた当初の増富の現状は惨憺たるものでした。高齢化率が62%、

耕作放棄地率が44%、販売農家は一軒もないという状況から、荒廃した農地を開墾し、

有名企業と契約を結んで起業ファームを行ったり、都会からの農村ボランティアを多数受け入れたりと、

独創的なアイディアで地域活性化に貢献されてきました。

そんな曽根原先生から見て丹波という土地は、森林率も高く、阪神間からのアクセスもいい、

産業を興すには素晴らしい資源の多くある「宝の山」なのだといいます。

曽根原先生が増富の耕作放棄地を開墾していく時に、

大きな力になったのが「都会からのボランティア」だったのだといいます。

新規就農など、農業に興味のある若者たちには修業・勉強にもなり、企業と提携すれば、

企業研修や人材育成にもなり、家庭単位では幅の広い子育てや教育の一環ともなります。

都会の人たちから見て、「耕作放棄地の開墾」は多くの人のニーズに「ハマる」事業なのだそうで、

多くのバスツアーが組まれました。開墾だけでなく、酒米の田植え、収穫、醸造、

試飲・蔵開きツアーなどのアイディアも人気を博しました。

丹波の田舎が宝の山だという話を、熱心に聴く参加者の方々

丹波の田舎が宝の山だという話を、熱心に聴く参加者の方々

 

都会から開墾に来たボランティアの人たちとの間で、いつの間にか生まれた「開墾モリモリ」という合言葉。

それは曽根原先生の講演会では必ず行われる儀式だそうで、

この日も丹波の農業講演会参加者たちはいっせいに「モリモリ」のポーズを行うなど、

楽しい雰囲気で学びの場は開かれました。

今後日本の農業はますます新しい分野でのニーズが高まり、また注目を浴びる分野であると語る曽根原先生。

田舎の社会問題と都市の社会問題が上手に合致するところを見つけることが、

田舎での大きなビジネスチャンスにつながるのだというお話でした。

開墾モリモリのポーズを行う参加者の方々

開墾モリモリのポーズを行う参加者の方々

 

曽根原先生の実績の画像スライドを見て学ぶ参加者の方々

曽根原先生の実績の画像スライドを見て学ぶ参加者の方々

 

市島町乙河内で酪農を営む荻野浩さんは、「毎年講演会や勉強会が行われ、参加している。

丹波は増富ほどの限界集落というわけではないけれど、何かをしていかなあかんところには来ていると思う。

日々物を作ることに必死になっているが、今日聴いたような発想があれば」と語りました。

農・森の資源が豊かで、都会からもアクセスしやすい丹波は、まさしく宝の山。

地域の人、都会に住んでいる人たちの力やニーズを上手に生かし、

その宝の山をもっと輝かせていくために、様々なアイディアとチャンスを大切にしていきたいものです。