全日制で農家の一年まるごと学習! 丹波市立「農の学校」一期生に聞く学びの手応え

     
有機の里丹波市市島町に、2019 年 4 月開校した農業学校、「農(みのり)の学校」。京都や 東京で体験農園や農業教育などの事業を行う「株式会社マイファーム」が指定管理者として有機農業を柱としたカリキュラムにより運営する、丹波市立の全日制学校です。
1 年間で農業技術だけでなく、経営の視点や販路開拓についても学べる実践的なカリキュラ ムが魅力的ですが、実際にどのような受講生が、どのような学びを得ているのでしょうか。 実際に学んでいる受講生の方々にお話を伺うべく、農・森・人編集部は農の学校を訪れました。


(丹波市立「農の学校」外観)

農の学校一期生インタビュー

「農の学校」学舎に足を踏み入れると、出荷準備で忙しく動く受講生たちの姿が。
 


 取材にお伺いした 8 月半ばは夏野菜の収穫最盛期。一期生 15 名で手分けして、朝から畑で 収穫・袋詰め・出荷と大忙しで、まさに「農繁期」を肌で感じています。


一期生は丹波市や近隣市町から通学する人と、東京・大阪・島根など遠方から移住してきた人とが約半数ずつ。年齢も 20 代から 60 代と幅広く、入学までの経緯経歴もそれぞれです。


(古谷浩二郎さん)


古谷浩二郎さんは入学前、東京で IT 関係のサラリーマンとして働く傍ら、貸し農園にて庭菜園を楽しんでいました。貸し農園を運営する株式会社マイファームから丹波市の農の 学校についてのお知らせを受け、一念発起。家族とともに初めての土地である丹波市に移住してきました。
「丹波に来たのは現地見学会のときが初めてです。学校のカリキュラムについての話を聞 き、校舎を見学したほか、近隣の先輩農家さんの畑を見せていただきました。そのときに 地域の方から市が貸し出している賃貸物件があると教えていただいて」 次の日早速、古民家をリノベーションしたその物件を見に行き、即決。奥様も古谷さん以 上に前向きだったそうで、ご夫婦ともに初めての田舎暮らしを楽しんでいます。
「意外とスーパーなども近くにあり便利ですが、少し車を走らせるとのどかな田園風景が 広がる、住みやすい場所という印象です。ご近所の方も地域のことなどを親切に教えてく ださいます。また学校では栽培だけでなく、販売の方法や資材の購入についても実演的に 教えていただけ、多角的に学べます」
知らない土地で不安もあったそうですが、地域の方の優しさに触れたことも後押しになり、
 卒業後は市内で畑を借り、先輩農家さんに学びながら農場経営をするという展望を描いて います。


(河手大輔さん)
河手大輔さんも、古谷さんと同じく東京から入学のために丹波市に移住しました。テレビ 番組で株式会社マイファームの代表取締役・西辻一真氏の特集を見たことがきっかけで「農 業に携わりたい」という思いが芽生え、同番組で紹介されていた「アグリイノベーション 大学校」(社会人向けの週末農業スクール)で 2017 年度、一年間学びました。 より継続的に農業と関わる方法を模索する中で、全日制で学べる「農の学校」の存在を知 り、移住と入学を決意。丹波市の家賃助成を利用し、丹波市内で一人暮らしをしながら通 学しています。
「週末農業スクールとの違いは、毎日の作物の細かな変化を見ることができることです。 日々これだけ草が伸びる、日々これだけの収穫物がある、と手応えのある実地体験ができ ます。自然のリズム、作物のリズムに合わせて作業するのは厳しさもありますが、就農し てからの生活がより鮮明にイメージできるようになりました」
もともとハウスなどを使った施設栽培を志していた河手さんですが、農の学校で学ぶ中で 露地栽培の魅力にも気づき、また研修で出会う丹波の先輩農家さんに影響を受け、丹波黒大豆や丹波大納言小豆などの特産物の栽培にも興味の幅が広がりました。
 
 (ナスの収穫をする受講生の方)
日々農園で作業をしながら、技術面や経営面での座学講習を受けたり、様々な農家さんの 現場見学や、丹波市の農業経営者から生業についての話を聞いたりと多才な学びを得るこ とができる農の学校。はじめは校舎近くにある「いちじま丹波太郎」だけでの販売でした が、受講生たちで協力し合い、丹波市近隣や近くのイベントなどへと販路を広げてきまし た。

 (2019 年 8 月 市内のイベント丹波ハピネスマーケットでの出店風景)
年齢も出身もそれぞれに違う受講生たちが協力し合い、得意分野を生かしてイベント出店 や出荷、作付け計画などを行い一年間フルに「農」の現場を学びます。卒業後は丹波での 就農を目指したり、地元や縁のある土地で新たに農業に携わったりなど受講生たちの展望 も様々です。

「農業の楽しさ、厳しさ、日々の変化など、リアルタイムに体験できるのが、全日制なら ではの魅力です。驚くようなことや大変なこと、農業を始める上での地域の関わり方も含めて、実地で学べる農の学校はおすすめです」と古谷さん・河手さんからもお墨付きの農の学校。現在第 2 期生の募集が始まっています。

(出願期間:一次募集 2019.7.30~2019.12.27 二次募集 2020.1.6~2020.3.10)


東京・大阪での受講説明会や、月に一度現地で開かれる現地説明会で実際のカリキュラムの内容や圃場見学などを行えます。古谷さん・河手さんのように遠方からの移住を考えている場合は、希望者対象の移住相談や前泊のご案内もあります。募集要項について詳しくは下記のホームページをご覧ください。

 

 丹波市立農(みのり)の学校 Webサイト 連絡先

「農の学校」 兵庫県丹波市市島町上田 1134 番地
https://agri-innovation.jp/minori/

農の学校で作られている野菜がほしい!という方はこちら


季節の定番野菜から、ちょっとユニークな赤オクラやそうめんカボチャなども栽培中です。
いちじま丹波太郎(丹波市市島町上垣 25−3)
ひかみ四季菜館(丹波市氷上町犬岡 467−1)
三田まほろばブレッツァ(三田市学園 4 丁目 1 番)
http://www.mahoroba-brezza.com/

イベント出店(不定期出店/農の学校の受講生さんに直接出会えます)


ツチノコカフェ(丹波市青垣町文室 244 旧神楽小学校)
https://forestdoor.co.jp/2019/06/09/cafeopen/
丹波ハピネスマーケット
http://happinessmarket.jp/