「黒さや」選別省力化 春日・東中の2人 木質性機械を共同開発 生産者・柳田さん 「生産アップ期待」 メーカー・近藤さん 「手間、半減めざす」

IMG_4431小豆選別機

 春日町東中で長年栽培されている丹波大納言小豆「黒さや」の選別の省力化をはかろうと、地元東中の精密部品製造会社経営者と小豆生産者が協力し、選別機を開発した。今年収穫した小豆で機械をテストしたところ、手選別よりも大幅に省力化がはかれることがわかった。小豆の選別は、農家の苦労が大きいだけに、他の品種にも機械が普及できればと期待が膨らんでいる。  黒さやは東中が発祥とされる江戸時代から約300年間栽培されてきた在来種。地域の生産者で作る黒さや会(柳田隆雄代表)が受け継いでいるが、高齢化の影響もあり、出荷前の選別作業の負担軽減が課題だった。  柳田代表(80)から選別の苦労話を聞いた三尾マシナリー代表の近藤忠宏さん(58)が柳田さんのアドバイスを受けながら2、3年前から機械化をめざし、試行錯誤を重ね、ようやく試作にこぎつけた。近藤さんは、「黒さやは、地域の宝物。在来種を次世代に伝承するために役立てばと機械を開発した。手間の半減をめざす」と話す。  開発した機械は風力抵抗などを利用した選別機と、粒の大きさを選り分ける粒径選別機の2種類。穀物を選り分ける唐箕の原理を応用した。まず、選別機で、虫食い、割れ、未成熟などを除き、4段階に粒を選り分ける。さらに、粒径選別機にかけて、粒の大きさをそろえる。両機械とも、長さ1㍍前後で、農家の軒先で使える大きさ。  柳田さんは「良いものを出荷しようと思えば、手選別に頼るしかない。収穫、脱穀、選別まですべて手作業のため、選別機の導入により、労力が軽減されれば、生産者の増加や意欲向上につながる」という。「選別の精度は高い。木質性のため、小豆に傷がつかないので安心」とも話した。  「黒さや」の生産者は10人。今年は150㌃を栽培しており、毎年平均1・5㌧の収量がある。丹波市内や神戸、滋賀県内の和洋菓子店などに納入しており、高級和菓子の材料に使われる。さやが黒く、粒の色も濃く美しいのが特色。形は角ばり、煮ても型崩れせず、味も良い。

(写真)小豆選別機を開発した近藤さん(左)と柳田さん=春日町東中で

記事提供:丹波新聞