品質・利益を向上へ 春日なす生産組合が50周年 「1反100万円めざす」

生産組合が設立50周年を迎え、春日なすの栽培に精を出す久下組合長=春日町柚津で

生産組合が設立50周年を迎え、春日なすの栽培に精を出す久下組合長=春日町柚津で

春日町の特産品「春日なす」の生産組合が設立50周年を迎えた。節目を機に、苗や施肥、製品規格の見直しを図るなど、品質や利益の向上をめざした取り組みに励んでいる。久下幸廣組合長(67)=同町柚津=は、「おいしいなすを追求し、作り続けていかなければならない。先輩方が守って来られた伝統を受け継いでいきたい」と話している。
1967年の設立。同町と同町農協が一体となって特産物化をめざしスタートを切った。最盛期には525人が生産し、約5億円を売り上げた。近年では、生産者の高齢化などもあり、17人に減少。同組合全体で1・3㌶を栽培しており、5㌧ほどを出荷している。
節目の事業として、苗の最適化を図っている。これまで京都府の特産「淀苗」を仕入れていたが、今年は高知県のベルグアース社の苗も購入。比較栽培することで、より土壌に合った苗を見つけ、来年以降に反映する。
コストダウン対策の一つとして肥料にも注目。希望者のほ場の土壌分析を行い、それぞれ足りていない栄養素をピンポイントで加えた。久下組合長は「なすの値段が爆発的に上がることは期待できない。その分、苗や肥料代を可能な限り抑える必要がある」と語る。
取引がある市場と交渉し、製品規格も見直した。これまで色や形などで5段階(L、2L、M、S、SS)に選別し、規格に応じた値段で出荷していた。今年、「2M」という新たな規格を設けたことで、価格を落とさず出荷できる製品が増えた。
春日なすは、多くの日光を取り込むべく枝をV字に整枝して栽培する場合が多いが、独自の整枝法を確立している組合員もおり、情報を共有し栽培方法の最適化を図る。
久下組合長は「利益がなければ作り手は現れない。儲かる仕組みが必要。反収入100万円をめざしたい」と語った。