堆肥が県知事賞獲得 春日町栢野 カンナンファーム 餌にこだわり高品質 栄養残した鶏ふん活用

 養鶏会社「カンナンファーム」(河南一夫会長、春日町栢野)で出る鶏ふんを活用した堆肥が、県畜産協会が主催する「県堆きゅう肥共励会」で最高賞となる県知事賞を受賞した。飼料にこだわり、ブランド卵を生産し続けた結果、高い栄養を保持した鶏ふんによる堆肥を作ることに成功した。河南会長(85)は、「思いもよらないことで驚いたが、光栄なこと。長年やってきたことが報われた」と喜んでいる。
(田畑知也)
 県内各地の農業改良普及センターから堆肥34件が推薦され、それぞれ成分・官能評価などを行った。同ファームの堆肥は、リンやカリウムなどを多く含んでいるほか、においも少なく、水分調整がされているため、さらさらで農場にまきやすい点などが評価された。
 河南会長は、1957年ごろから養鶏を専業にしている。現在は約1万3000平方㍍の養鶏場で約2万9000羽を育て、1日に2万個ほどの卵を「やまぶき」などのブランド名で、有名百貨店などに卸している。
 幼いころ、父が卵の卸しをしており、「戦前の卵はおいしかった」と振り返る。自身が養鶏を始めてからも、幼いころに食べた卵の味が忘れられず、当時の味に近づけることを目標にしていたという。
 「人間が食べるものか、それ以上のものを餌にして与えたい」と考え、当初は飼料業者から餌を仕入れていたが、自身で試行錯誤を重ねて配合を検討。その結果、非遺伝子組み換えのトウモロコシの粒をひき割りにし、北海道産の魚粉など20種類ほどを配合した餌の開発に至った。
 一方で、鶏は牛などに比べて腸が短く、餌は高い栄養を残したまま排出されるため、良質の堆肥ができると考えた。撹拌機に鶏ふんと糖蜜、米ぬかなどを加えて混ぜ、樽の中で3カ月間ほど置いたあと、発酵装置で発酵を促し堆肥を製造。完成品は、2005年度の同共励会で優秀賞を獲得した。
 堆肥をまくことで甘みのある野菜ができると評判で、黒大豆や丹波ナタ豆などの栽培にも利用されているという。河南会長は「養鶏の終末処理ともいえる鶏ふんによる堆肥作りだが、餌にこだわってやってきた結果です」と話している。
 堆肥は同ファームで販売している。15㌔で90円(税別)。
 同ファーム(0795・75・0933)。

 

堆肥が県知事賞獲得
(写真)県知事賞を喜ぶ河南会長(左)と山口洋史常務。写真右奥に見えるのが発酵装置=春日町栢野で

記事提供:丹波新聞