「自分の山」名寄帳で見つける 実践方法を紹介 青垣の片岡直美さん 山動かしたいと ウェブで発信

地図とパソコンとにらめっこし、情報発信とシステム構築に打ち込む片岡直美さん=青垣町応相寺で

地図とパソコンとにらめっこし、情報発信とシステム構築に打ち込む片岡直美さん=青垣町応相寺で

所有者が誰かすら分からなくなっている山林が間伐や売買によって“動く”環境を作ろうと、森林施業プランナーの片岡直美さん(58)=青垣町応相寺=がウェブサイトやコミュニティーFMで山への関心の喚起に努めている。「所有者や関係者が自分の山を把握することから始まる」と、自身の実践を紹介し「山探し」を呼び掛ける一方で「誰の山か分かるようにすれば動く可能性がある」と、山の住所録のような持ち主が分かる情報共有システムづくりに取り組んでいる。
片岡さんは、人材派遣業「モラブ阪神工業」(本社・三田市)の社員。青垣町出身の同社社長の個人有林、社有林計61筆の調査を任され、丹波市と福知山市の山と関わるようになった。林業知識はゼロで、法務局の「字限図」、県で閲覧・交付が受けられる「森林簿」、「施業図」などの公の文書、図面があっても目当ての山を見つけられない事実に直面。「摩訶不思議な世界」に困惑しながらも、人間関係を築き問題を一つずつクリア、おおむね特定した。
この間、山への関心が高まり、森林施業プランナー資格を取得。自身の実践をインターネットサイト「山林・ツルは行く」(http://www.marun
et-web.jp/)で発信し始めた。
片岡さんが勧める山探しの一歩は、市役所で不動産の一覧表「名寄帳」を取得すること。「これで市内に所有する山の全ての地番が分かる」と言い、地番を調べた上で実状に詳しい森林組合に相談するのが良いという。森林組合が把握しきれない境界などは、山に詳しい地元の人に相談する。「そのための人間関係を築くことが大切」と助言する。
山に関する情報を個人にとどめず共有するため、境界立ち合いなどで山に入る際には、杭のGPS(位置情報)を記録。「グーグルマップ」と連動させ、地番や位置が表示できる「杭検索システム」を構築中。1本の杭で自分と相手の最低2人分の情報が「住所録」に登録できる。山を欲しいと思った人は2人と連絡を取れば山が動くようになるイメージ。
また、山が動くようにするためには、「人に関する情報も必要」と言い、不在地主が名寄帳を取り寄せるなど山に関する行動を起こした際、市がその人の連絡先を蓄積するよう提案する。連絡先を森林組合と共有する制度を創設すれば、組合が施業計画を立てやすくなり、山が動くチャンスが増えるという。「ITと人、両面での情報共有が大事」と話している。山探しの問い合わせは片岡さん(info@marunet-web.jp)。
「FM805たんば」の番組「森林施業プランナーのツルは行く」は水曜午前11時45分から放送中(秋まで再放送)。