イベント出店継続!霧芋(山の芋)の魅力広める
お好み焼き「りぼん」

2019年10月14日(月祝)、柏原の市街地で開催する丹(まごころ)の里・丹波市「味覚フェア」〜たんばルシェ2019〜秋。丹波市産の農産物を使った魅力あふれる丹(まごころ)フードが楽しめるイベントです。農・森・人編集部では、たんばルシェに出店されるお店の中から注目のお店をピックアップし、ご紹介していきます。

(「りぼん」昨年のたんばルシェでの出店風景)

昭和55年丹波市柏原町にて開店、地域の方に長く愛され、平成の終了とともに惜しまれながらも閉店したお好み焼き店「りぼん」。店舗での提供は行われなくなりましたが、丹波市、三木市、姫路市、神戸市などイベントでの出店は精力的に継続しています。 看板メニューのお好み焼きには、全国でも珍しい「霧芋(山の芋)」を使用。すりおろしたときの粘り気は、他のイモ類より格段に強く、長芋と比べると、粘質物は4倍と言われています。この霧芋を使用したりぼんのお好み焼きは、卵や粉との配合が絶妙で、ふっくらもっちりとした弾力感が「ここのお好み焼きじゃないと」と多くのリピーターを虜にしています。

店主の勝野勝美さんは加東市出身、学校卒業後は神戸でサラリーマンとして活躍していました。脱サラ後、奥様の故郷である丹波市柏原町にて喫茶店「りぼん」を開店。その3年後、「増えてきたお客様に食事も楽しんでもらえたら」と、お好み焼き屋もオープンしました。その際他のお店では食べられない唯一のものをと考え、地元産の霧芋(山の芋)を使用することに。

自慢のお好み焼きについて、勝野さんはこう語ります。

「今の『りぼんのお好み焼き』の味ができるまで、2年かかりました。理想の膨らみ加減になるよう1グラム単位で配合を変え、定規を片手に膨らみ方を測りながら、多くの知人に何度も試食をしてもらい、ようやく今の形になりました。霧芋を使うと、ふっくらと厚みのある、ふわふわした触感のお好み焼きになります。。『りぼんのお好み焼き』ができるのは、霧芋があってこそです」。

(地元農家から仕入れた霧芋と勝野さん)

霧芋(山の芋)は丹波地域の特産品です。丹波地域で霧の深くなる11月ごろ収穫されることからその名前が付きました。強い粘りと弾力性をもつ霧芋の栽培には、丹波地域の豊かな粘土質の土と、昼夜の寒暖差の大きい気候が適しています。

(すりおろした霧芋の様子。手で持ちあげられる程の強い弾力)

ビタミンB1、B2、ビタミンC、カリウムの他、消化促進酵素が含まれ、健康食品としても注目されている霧芋ですが、一つの種芋から一つしか収穫されないという希少さで、高級食材としても知られています。30年以上霧芋と向き合ってきた勝野さんのおすすめは、お好み焼きの他にも強い粘りとキメの細かさを感じられる「とろろご飯」。お店でもランチセットなどで人気を博したメニューです。

霧芋を使用することには苦労もあったと勝野さんは語ります。

「霧芋の収穫は秋で、一年分の1トンを地元丹波市柏原町などの農家さんから仕入れています。高級食材の霧芋ですが、リーズナブルな価格で提供できるように、形の不揃いのものを仕入れるなどの工夫もしています。長芋のように年中流通しておらず、秋にしか仕入れることができないため、霧芋の保存は大きな課題でした。通常の冷蔵庫だと数ヶ月で質が悪くなってしまうため、試行錯誤の末1~4℃で保存できる冷蔵庫を使い、乾燥を防ぎながら水分を調節して保存するという方法にたどりつきました」。 高級食材をお好み焼きとして手軽に提供するため、メニュー開発だけでなく仕入れから保存までトライ&エラーの連続だったという勝野さん。この苦労があってこそ、神戸や姫路など遠方のイベントでは「年に一度ここのお好み焼きを食べられるのを楽しみにしていた」と、毎年大きなタッパーを持って買いに来るようなリピーターさんもいるなど、「りぼん」だからこその味と食感が支持されています。

 

約20年前、丹波市柏原町の10件ほどの飲食店が、霧芋を使った料理を提供しその美味しさと質の高さを多くの人に伝えようと『霧芋ひろめる会』を結成しました。『りぼん』はその中でもイベントへの出店数が多く、お店を閉店してからも、遠方からイベントを楽しまれる方に丹波の味覚として霧芋を知ってもらえたらと、積極的に活動しています。 お好み焼き屋「りぼん」の閉店を惜しむ地元のファンも「イベントでならまた食べられる」とイベントには多数訪れます。また、「イベントでしか出会えない人が、何度も来てくれて顔なじみになっていくのもまたうれしいことです」と語る勝野さん。 丹波市産の旬の味覚を楽しめるたんばルシェでも、もうすでに「りぼん」ファンになっているリピーターの方はもちろん、まだ霧芋を知らない方にもその魅力を伝えるべく、30年以上の熟練の技で霧芋入りのお好み焼きを提供します。霧芋ならではの食感を最大限に引き出した「りぼん」のお好み焼き、ぜひたんばルシェにてご賞味ください。